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箱根
離れ
箱根仙石原、芒の草原の奥に棟を分ける一軒 — 台ヶ岳の裾に仲秋の静けさを置く独立棟の記
仲秋の箱根仙石原で、母屋から離して棟を構える宿を一軒。明治三年創業の仙郷楼は、大涌谷から引いた白濁の強酸性泉を完全放流式で注ぎ、庭の奥に木造平屋・数寄屋造りの離れ六室を置きます。芒の原の見頃に合わせ、庭と湯と膳から辿ります。
2026 . 09 . 07
離れ
縁側という装置 — 旅館の内と外を繋ぐ板間が、いかに季節を呼び込んできたか
梅雨の朝、障子を引くと板間が湿りを帯びている。柱と障子の間に細く渡された縁側は、客間を取り巻きながら、外気と室内の境界を曖昧に保ってきた装置である。群馬・別邸 仙寿庵と神奈川・箱根 弓庵の縁側を参照しつつ、建築史と作法の両面から論じる。
2026 . 06 . 07
名旅館
番頭という職能 — 玄関に立ち続けた者が、宿の記憶をいかに編んできたか
番頭は明治の宿屋取締規則以降に呼称が定着し、戦後の旅館経営でも経理と渉外の両輪を担った職能である。家業継承を続ける三軒の老舗旅館を実例に、玄関に立ち続けた者が宿の記憶をいかに編んできたかを辿る。湯守・宿帳に続く職能論の三作目。
2026 . 05 . 24