水無月の夜、渓に舞う源氏蛍と、里の湯を育む伏流水は、同じ地下水脈から生まれる。狩野川源流の湯ヶ島「arcana izu」と、天降川の畔に立つ霧島「妙見石原荘」の二軒を例に、客室露天の湯舟が蛍の光をどう招き入れてきたかを、湯守と川守の作法として綴る随筆。