名旅館
城崎の外湯を戸口に置く木造三層の宿四軒 — 大谿川の柳並木に代を継ぐ湯の町の名旅館
梅雨明けの但馬・城崎。七つの外湯を町の湯殿とみなし、木造三層に代を継ぐ名旅館を、外湯文化と建築の継承という軸で四軒選んだ。
出雲松江、宍道湖畔の城下に代を継ぐ名旅館四軒 — 嫁ヶ島の落日と茶の湯の町に灯る宿
神在月を前にした松江の湖畔に、代を継ぐ名旅館を四軒選んだ。宍道湖の落日、嫁ヶ島の影、不昧公以来の茶の湯が町に息づく城下と、南に続く玉造温泉。創業年と客室数を添え、地図とともに記す。
青根と鎌先、蔵王東麓の奥州街道沿いに代を継ぐ名旅館四軒 — 白石川源流に灯る江戸創業の宿
梅雨明けの候、蔵王東麓の青根温泉と鎌先温泉に江戸期から代を継ぐ名旅館四軒を選定。湯主一條・湯元不忘閣・最上屋旅館・山景の宿 流辿。伊達藩湯治湯の系譜、木造建築の格、地元素材の会席を軸に、白石川源流の名宿の現在を伝える。
山中温泉、菊の湯の門前に十三代を継ぐ一軒 — 江戸初期から鶴仙渓の畔に灯る宿の記
加賀・山中温泉、菊の湯の門前から鶴仙渓の谷筋を登った先に建つ全十室の名旅館「かよう亭」。山中温泉の湯質と加賀の会席、山中漆器・九谷焼の器、そして数寄屋造りの静けさを、盛夏の川床の季節に訪ねる deep-dive の一冊。
松山道後、椿の湯門前の路地に大正の玄関帳場を残す一軒 — 三千年の湯町に代を継ぐ町家旅籠の記
梅雨明けの候、三千年の湯が湧く道後湯之町。椿の湯の門前を折れた路地の奥に、総檜数寄屋の一軒 — 大和屋別荘。19室、正岡子規・高浜虚子の書画を掛ける座敷、道後の共同源泉を全客室に引く湯宿の記。
出羽銀山尾花沢、大正の三層木造を見下ろす一軒 — 銀山川の谷あいに四代を継ぐ宿の記
尾花沢・銀山温泉の谷に立つ大正十年創業の木造三層旅館・古山閣。鏝絵の表壁と登録有形文化財の建物、四代を継ぐ家族の系譜、川面と対岸を望む客間を一軒だけ深く辿る。
上がり湯という作法 — 旅館の湯場に最後に注がれる一杓が、なぜ宿の格を映してきたか
湯場を出る前に肩から流す一杓「上がり湯」。近世湯治場の作法を今に伝える名旅館三軒を、湯量・源泉数・湯口の意匠から辿るエッセイ。
上越国境、越後湯沢から苗場へ二泊で辿る名旅館の旅 — 雪国の里に代を継ぐ宿を訪ねる三日間
梅雨明けの上越国境。越後湯沢から三国街道を辿る二泊三日で、代を継ぐ名旅館三軒を訪ねる。駅前の百年宿、七百年の一軒宿、里の会席宿。
内湯の湯口という結界 ― 竹樋・銅樋・石樋・木樋、旅館の湯場に受け継がれた四つの意匠
白露の候、旅館の湯船に据えられた一つの吐水口が、なぜ湯場の作法を分けてきたか。竹樋・銅樋・石樋・木樋の四種と、湯口を跨いではならないという古い作法。妙見石原荘と積善館本館を実例に湯口という結界を辿るエッセイ。
山中温泉、菊の湯の門前に八百年を継ぐ一軒 — 鶴仙渓の畔に灯る白鷺湯 たわらやの記
梅雨明けの加賀、鶴仙渓の瀬音が涼を運ぶ山中温泉の中心。総湯「菊の湯」の門前に八百年続く老舗、白鷺湯 たわらや。湯本十二軒で唯一現存と伝わる湯宿の、自家源泉と加賀会席の記。