名旅館
箱根湯本、自噴の源泉を単独で守る寛永創業の一軒 — 江戸の湯治場に十数代を継ぐ宿の記
梅雨の名残が早川の瀬音に重なる箱根湯本。寛永二年(1625年)に灯を点し、約400年・十数代を継いできた萬翠楼福住——湯本第三号の自噴源泉を単独で守り、重要文化財「萬翠楼」「金泉楼」を客室として今も用いる一軒を、湯と建築の継承を主語に描く。
飛騨古川、瀬戸川の白壁に百七十年を継ぐ一軒 — 三棟を登録有形文化財に残す料亭旅館の記
安政の頃に料理屋として始まり、八代百七十年を継いできた飛騨古川の料亭旅館「八ツ三館」。明治三十八年築の招月楼は国の登録有形文化財。瀬戸川の白壁の町に灯る、静かな一軒を深く訪ねる。
善光寺門前、長野の御開帳の里に代を継ぐ名旅館四軒 — 七年に一度の参詣道に灯る宿の今
長野・善光寺門前に、参詣客を泊めてきた名旅館と宿坊を四軒。境内の永代宿坊から仲見世の老舗まで、湯ではなく祈りを主語に据えた門前の系譜を、地図とともに編む。
越中井波、瑞泉寺門前に明治から続く一軒 — 木彫の里に代を継ぐ門前旅籠の記
富山県南砺市井波、瑞泉寺の山門と向かい合って灯る元禄創業の門前旅館「東山荘」。井波彫刻の欄間と数寄屋造り、木彫の里に三百年代を継ぐ一軒を深く辿る。
熱海伊豆山、走り湯を引く一軒 — 明治の温泉旅館建築と海を借景にする数寄屋
横山大観が常宿とした熱海・山王山の数寄屋旅館。平田雅哉の客室と龍居松之助の一万余坪の庭、二本の源泉、相模湾を借景にする一軒を深く訪ねる。
越前あわら、明治の開湯地に七代を継ぐ一軒 — 芦原の田園に湯と数寄屋を守る宿の記
明治十七年創業、芦原温泉開湯の翌年から数寄屋造りと自家源泉を継ぐ「つるや」。平田数寄屋の建物と三本の湯元を、建物を主語に深く描く一軒の記。
出雲大社門前、稲佐の浜と神門通りに代を継ぐ名旅館四軒 — 神在月を待つ十月の参詣宿
梅雨明けの出雲、神在月を二月後に控えた出雲大社の門前町。正門前に代を継ぐ竹野屋、御師の宿ますや、文化財の日の出館、神迎の道のすたに——参詣客を泊めてきた名旅館四軒を地図とともに編む。
越中井波、瑞泉寺門前に明治から続く一軒 — 木彫の里に代を継ぐ門前旅籠の記
瑞泉寺山門から徒歩三分、八日町通りに面した木造二階建ての小さな旅籠 — かしや旅館。井波彫刻の意匠が残る客間と、明治から続く門前町の旅籠建築の継承を、編集部の視点で深く語る。
信州諏訪と上諏訪、御柱の里に代を継ぐ名旅館四軒 — 諏訪湖を望む湯場の現在
夏至前の諏訪湖は朝霧と湯気の混じる季節。御柱の里・上諏訪温泉に代を継ぐ名旅館四軒を、湖岸通りの地図と湯量・創業年・地域祭礼との関わりで紹介する。
会津東山、新滝の渓に明治から灯る一軒 — 湯川を見下ろす数寄屋と会津士魂を継ぐ宿の記
会津若松の奥座敷・東山温泉。藩主松平家の別荘地に明治から灯り、竹久夢二が三度逗留した湯川渓谷の木造旅館「くつろぎ宿 新滝」。自噴の岩風呂と源泉かけ流しの湯を、一軒だけ深く訪ねる。