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露天に蛍が降る夜 — 客室の湯舟が、源氏蛍の光をどう招き入れてきたか
水無月の宵、渓に源氏蛍が舞う頃、湯気越しに一点の光を見上げる時間があります。湯ヶ島と吉奈、狩野川水系の二軒を糸口に、湯守が川を守るという里の作法を随筆として綴ります。
松山道後、椿の湯門前の路地に大正の玄関帳場を残す一軒 — 三千年の湯町に代を継ぐ町家旅籠の記
梅雨明けの候、三千年の湯が湧く道後湯之町。椿の湯の門前を折れた路地の奥に、総檜数寄屋の一軒 — 大和屋別荘。19室、正岡子規・高浜虚子の書画を掛ける座敷、道後の共同源泉を全客室に引く湯宿の記。
加賀片山津、柴山潟の水面に湯を張り出す客室露天三軒 — 白山を映す潟の朝湯と昼夜で色を変える湖
柴山潟の湖底から湧く塩化物泉を客室露天に引く三軒。明治二十五年創業の湖畔の宿 森本、客室露天の型が多彩な季がさね、元湯を汲む かのや光楽苑。盛夏の朝湯と夕湯を軸に、湯量と湖への向きから片山津温泉を読み解く。
加賀片山津、柴山潟の水面に湯を張り出す客室露天五軒 — 白山を映す潟の朝湯と昼夜で色を変える湖
加賀市片山津温泉、柴山潟の湖畔に客室露天を張り出す湯宿を五軒。湖底から湧く塩化物泉と、白山を映す水面を主軸に、老舗継承と湯量、潟への向きから選定した。
南阿蘇久木野と高森、外輪山南麓に棟を分ける離れ五軒 — 阿蘇五岳を望む独立棟と高原の夏朝
南阿蘇村・高森町・阿蘇市南麓に点在する離れ・独立棟形式の宿を五軒厳選。八棟の別邸蘇庵、七千坪の心乃間間、あか牛の離れ宿など、外輪山南麓の高原台地で棟分けの距離を数値で押さえた夫婦二人のための静けさの系譜。
登別カルルスと二股、北海道の湯治場を継ぐ湯宿五軒 — 蝦夷の山あいに薬湯を守る里
登別カルルス温泉と長万部・二股ラジウム温泉、そして十勝・芽登温泉。明治期の開拓とともに拓かれた蝦夷の湯場から、湯治文化を継ぐ湯宿五軒を編集部が選定。湯量と源泉、湯治の作法を、Media Picks Score とともに読み解く。
出羽銀山尾花沢、大正の三層木造を見下ろす一軒 — 銀山川の谷あいに四代を継ぐ宿の記
尾花沢・銀山温泉の谷に立つ大正十年創業の木造三層旅館・古山閣。鏝絵の表壁と登録有形文化財の建物、四代を継ぐ家族の系譜、川面と対岸を望む客間を一軒だけ深く辿る。
九十九里と外房岩井、太平洋岸の段丘に湧く客室露天六軒 — 黒潮の青を映す盛夏の朝湯
盛夏の外房、九十九里から南房総岩井海岸まで太平洋岸の段丘に湧く塩化物泉・含ヨウ素泉の系譜。客室露天から黒潮の青を望む六軒を、湯の張り出しと源泉温度で編集部が選んだ。
蔵王東麓と遠刈田、宮城側の渓に湧く客室露天五軒 — 不忘山を望む盛夏の朝湯
宮城側の蔵王東麓、遠刈田・青根・峩々の温泉郷に、不忘山を望む客室露天付きの一軒を五軒選んだ。盛夏の朝湯と渓の音を映す湯舟の宿を、湯量・湧出方式・宿の意匠から編集部が推す。
南信昼神、阿智の谷に星空を映す客室露天五軒 — 日本一の闇に湧くアルカリの湯
南信州・阿智村昼神温泉から、客室露天または貸切露天で日本一の星空を仰げる宿を五軒。アルカリ性単純硫黄泉の湯質と、料亭旅館から中価格帯まで、盛夏の星見を軸に編む。
庄内鶴岡と湯野浜、夏の岩牡蠣と庄内おばこサワラを待つ食通宿五軒 — 出羽の海と里の食卓
立秋を前にした庄内の海は岩牡蠣と庄内おばこサワラの旬。日本海の幸と月山の伏流に育つ在来食材を膳の主役にする食通宿五軒を湯野浜・湯田川・あつみ温泉から編集部が選ぶ。
湯川と那須温泉郷、茶臼岳東麓に湯を継ぐ湯宿五軒 — 鹿の湯系の白濁と硫黄の作法
茶臼岳の東麓、湯川に沿って湯本の集落が拓かれてからおよそ一三〇〇年。共同浴場・鹿の湯を源流とする白濁の硫黄泉と、大丸系・北温泉系の別系統の湯を継いできた湯宿五軒を、湯守の作法に絞って選んだ。