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有馬、金泉と銀泉を一山に抱く一軒 — 日本三古湯の門前に湯守の作法を継ぐ宿の記
鎌倉期に湯口屋として始まった有馬温泉最古の湯坊・陶泉 御所坊。御所泉源と妬泉源を混合した金泉を加水加温なしの掛け流しで引く一軒を、湯守の作法とともに深く辿る。
熱海伊豆山、走り湯を引く一軒 — 明治の温泉旅館建築と海を借景にする数寄屋
横山大観が常宿とした熱海・山王山の数寄屋旅館。平田雅哉の客室と龍居松之助の一万余坪の庭、二本の源泉、相模湾を借景にする一軒を深く訪ねる。
大歩危・祖谷渓、剣山北麓の食通宿四軒 — つなぎを使わぬ祖谷そばとアメゴの里
徳島・三好市の大歩危〜祖谷渓・剣山北麓で、つなぎを使わぬ祖谷そばとアメゴの里料理を主目的に選べる食通宿を四軒。ケーブルカーで谷底へ下る源泉掛け流し、囲炉裏のでこまわし、全室客室露天のそば処併設宿まで。
丹波亀岡と美山、夏の鮎と丹波の地野菜を待つ食通宿五軒 — 保津川と由良川源流の里の食卓
保津川の亀岡から茅葺きの里・美山へ。由良川源流の天然鮎、丹波の在来野菜、亀岡地鶏を主役に据えた食通宿五軒を、夏の卓とともに編む。
越前あわら、明治の開湯地に七代を継ぐ一軒 — 芦原の田園に湯と数寄屋を守る宿の記
明治十七年創業、芦原温泉開湯の翌年から数寄屋造りと自家源泉を継ぐ「つるや」。平田数寄屋の建物と三本の湯元を、建物を主語に深く描く一軒の記。
先付という前奏 — 旅館の夕餉が、なぜ一品目の小皿で季節の輪郭を示してきたか
盛夏の夕、卓にまず置かれる先付という小皿。京都・福井・石川、三つの料理旅館の卓を辿り、なぜ料理長が一品目で土地の季節を語ってきたかを記す随筆。
伊豆長岡と伊豆の国、狩野川の里に湧く客室露天五軒 — 葛城山を望む盛夏の朝湯
狩野川の里、伊豆長岡・大仁・韮山に湧く客室露天付き五軒を、葛城山を借景に朝湯を静かに楽しむ夫婦に向けて選んだ。源頼朝ゆかりの古湯と湯量・源泉のたしかさで厳選。
外房鴨川と勝浦、初夏の伊勢海老と房総黒鮑を待つ食通宿四軒 — 漁港の朝市に直結する宿の食卓
初夏の外房、鴨川と勝浦の漁港に伊勢海老と房総黒鮑が揚がる。興津・小湊・江見の港に建ち、朝獲りの地魚を主軸に据える食通宿四軒を、価格帯・客室数・調理の特徴とともに辿る。
薩摩から大隅、客室露天で迎える夏至前の二泊三日 — 指宿の砂蒸しから根占の海岸湯まで
指宿の砂蒸しから根占の海岸湯まで、客室露天で過ごす夏至前の二泊三日。錦江湾をフェリーで渡り、薩摩と大隅をひと続きの湯の旅として三軒で編んだ行程。
膳に山と海を一度に置く宿 — 旅館の献立が、なぜ土地の地形を写してきたか
山あいの宿が運ぶ一尾、海辺の宿が摘む一菜。城崎・西村屋本館、谷川温泉・別邸 仙寿庵、能登・百楽荘の献立から、膳が土地の地形を写す作法を辿るエッセイ。
信州蓼科と奥蓼科、八ヶ岳西麓の森に棟を分ける離れ五軒 — 白樺と苔の谷に置く夫婦の静けさ
梅雨明けの蓼科・奥蓼科、八ヶ岳西麓の森に棟を分けて建つ離れ形式の宿を五軒。独立棟の規模と源泉の有無を明記し、夫婦の静かな時間に向けて選んだ。
日光湯元と中禅寺、奥日光に硫黄を継ぐ湯宿五軒 — 千二百年の温泉寺と男体山麓の薬湯
盛夏の奥日光、日光湯元から中禅寺湖畔へ。標高千五百メートルに白濁の硫黄泉を継ぐ湯宿五軒を、源泉数と湯量とともに地図で編む。