名旅館
南紀勝浦、那智の滝を望む一軒 — 明治の引湯と熊野古道の参詣宿の記
南紀勝浦の沖に四方を海に囲まれた一島一宿。明治末の船宿に始まり、毎分486リットルの源泉を掛け流す「紀州潮聞之湯」と熊野詣の来歴を、湯と建物の側から訪ねた記。
下呂温泉 湯之島館、昭和六年から飛騨川を見下ろす一軒 — 登録有形文化財の木造と数寄屋の系譜
昭和6年創業、下呂富士の中腹に建つ登録有形文化財の宿・湯之島館。下呂の湯口を掘り当てた湯元として、数寄屋造りの本館と美人の湯がいかに代を継いできたかを一軒に絞って深く辿る。
津和野から萩へ、二泊で辿る山陰の城下に代を継ぐ名旅館の旅 — 石州街道の宿場を訪ねる三日間
梅雨明けの山陰西端、津和野の掘割から萩の城下まで石州街道を辿る二泊三日。大正14年創業の数寄屋「常茂恵」と堀内伝建地区唯一の宿「北門屋敷」、代を継ぐ名旅館二軒で結ぶ城下の旅。
人吉旅館、球磨川の畔に百十余年を継ぐ一軒 — 国登録有形文化財と水害を越えた重曹泉
熊本県人吉市、球磨川の畔に建つ昭和九年創業の純和風旅館・人吉旅館。国登録有形文化財の木造建築と、令和二年の豪雨を越えて泉質を変えずに守られた重曹泉を、一軒の宿として静かにたどります。
讃岐こんぴら、金刀比羅宮の参道に十五代を継ぐ一軒 — 享保十年の旅籠と門前町の継承
享保十年(1725年)創業、十五代を継ぐこんぴら温泉発祥の宿「八千代」。金刀比羅宮の参道中心に三百年を重ねた讃岐の名旅館を、創業年・客室数・湯の沿革とともに辿る一篇。
白馬と小谷、後立山連峰の麓に代を継ぐ名旅館五軒 — 姫川源流の谷あいに残る数寄屋造り
白馬村・小谷村、後立山連峰の麓に代を継ぐ名旅館を五軒。八方の源泉を守る老舗から、龍神の湯を現代の数寄屋に翻案した小宿、自家栽培の食で迎える家族宿まで、土地の物語ごと泊まりたい湯宿を紹介します。
嬉野大正屋の系譜、本陣に代を継ぐ一軒 — 重曹泉の美肌湯と七代の継承
佐賀・嬉野温泉。明治の本陣の系譜を引き、大正14年に「大正屋」と改称して以来、七代を継ぐ宿。ナトリウム−炭酸水素塩泉の美肌湯、三宿五つの大浴場、嬉野茶懐石。一軒の宿が町の温泉文化をいかに支えてきたかを、編集部が深く分け入る。
茨城北、袋田と五浦に代を継ぐ名旅館四軒 — 久慈の渓と太平洋を抱く湯場の今
梅雨の入り、久慈川の渓は青葉の濃さを増し、五浦の海岸は朝な夕な海霧に包まれる。茨城県北部、袋田と五浦に代を継いで残る木造の名旅館を、編集部が四軒選んで紹介します。
別府鉄輪と明礬、地獄の蒸気に代を継ぐ名旅館四軒 — 八つの湯場に残る湯治の系譜
別府八湯のうち鉄輪と明礬は、地獄の蒸気を湯治と地獄蒸しの作法に変えて生きてきた。明治八年創業の岡本屋をはじめ、代を継ぎながら蒸気を守る名旅館を、創業年と湯場の沿革とともに四軒辿る。
紀州龍神、弘法大師が拓いた美人の湯に代を継ぐ一軒 — 日高川源流の数寄屋と十数代の継承
日本三美人の湯に数えられる紀州・龍神温泉。紀州徳川家の御殿を起こりに、明暦三年(1657年)から十数代を継いできた登録有形文化財の老舗「上御殿」を、数寄屋造りと重曹泉の湯質とともに綴る。